先生と呼ばれて(山本理)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

カテゴリ: 100回~

政治の話をする積りは全くありませんが、
大阪市では現在、
塾代助成といった事業が行われており、
塾に通う生徒に対して、
大阪市から毎月1万円が支給されています。

事業開始当初書いたコラムがありますが、
当初、私は懐疑的でした。
ところが、私の塾の生徒の成績が
全体的にかなりレベルが上がっており、
最近まで、私は
自分の腕がイイ為だろうと思っていましたが、
塾代助成が大いに関係があると感じ、
橋下前市長にツイッターしました。
そうすると、すぐに返事が帰って来て、
何度かやり取りさせていただきました。

暁塾(山本)
「鶴見区で2教室個人学習塾をしております。
塾代助成カードは疑問を感じておりましたが、
今では保護者にも周知され
入塾するときに「塾代助成カード」
使用可能か問い合わせが当たり前になりました。」

橋下前市長
「ありがとうございます!吉村市長がさらに深化させていきます!」

暁塾(山本)
「カードが使えなければ、
塾に通うことが出来なかった生徒のことを考えれば、
橋下先生の決断は大英断だったと思います。
実際に塾に通う生徒の成績も
上昇傾向にあると感じております。」

橋下前市長
「ありがとうございます!
こういうことが政治家の仕事のやりがいですね。」

暁塾(山本)
「吉村市長は生野高校出身で私の2年先輩です。
お返事いただき驚きました。
ありがとうございました(お忙しい身、お返事は結構です)」

橋下前市長
「引き続き、
 大阪市の子どもたちをよろしくお願いします。
 大阪市では学校教育だけではなく、
 塾の力も総動員して頂く必要があります」


ただし、この話を塾の生徒に言ったら
どうだったと思いますか?

「えー先生、橋下好きなん~?私キライ~」
「いや~政治的な意味ではなくて、
返事来たってすごいやろ~」
「芸能人とかは、みんな代わりの人が書いているんやで~」
「あの人は自分でツイッターしてはるハズやで」
全く信じてもらえず、
とにかく返事をもらったのに、ウーンという感じでした。

 

※ あとから考えると吉村市長は41歳だった筈なので、
   4、5年先輩になります。

 塾代助成事業アンケート結果http://www.city.osaka.lg.jp/kodomo/cmsfiles/contents/0000212/212697/jisshijoukyo.pdf

暁塾ホームページ
~暁塾ツイッター~

歌の一番うまい人が
世の中で一番有名かといえばそうではないように、
白黒がはっきりつかない世界では、
自己宣伝が上手か下手かで
世の中をスイスイ渡れるか
岩に頭をぶつけてつくったタンコブをさすりながらも
また落とし穴に嵌るといったように随分違います。

自分でいうのもなんですが、
私は虫も殺さぬような大人しい人間にみられがちですが、
最近、特に思うことがあります。

それは
何でも遠慮していたら損だなあということです。

たとえば、塾でいえば
多少押し出しの強い子だったら
ちょっと考えれば済むようなことでも
質問してくるので
「自分で考えるほうが大切やで」と言います。

そう言うものの、
「アッ、この子はここらへんが
 よくわからないんだな」と
私のほうでも、
その子の勉強の理解度が
その都度把握出来ます。

けれども、周りや私に遠慮して
わかっていない部分を
質問しない生徒がいます。

その子の頭の中が
はてなマークになっているようだと
教える私のほうで気づいたら、
すぐに説明してもらえるといったように
塾では教えてもらうことが出来ます。

けれども、一歩外へ出てみると、
大人しかったり、
黙ったままでいると、却って疲れるものです。

沈黙は金だといいますが、
余計なことは喋らなくてもいいけれど、
喋る時には喋らないと、無関心だと思われてしまいます。
普段あまり喋らない私が
云うのだから間違いありません。

特に自分で商売をしている人間にとっては
言葉は武器の一つです。
そう考えると、
田中角栄が風呂の中で練習した浪曲から
ドモリを直したように、
私も話し方の練習の必要があるぞと思っていた折、
ひょんなきっかけから、地域のラジオに出演することになりました。

塾は2、3年前までは私の地元でも
フランチャイズで複数の教室がオープンしましたが、
ここ最近は新しい動きが見られません。

もう塾は多店舗展開するような時代ではなく、
代々木ゼミナールのように
どうやって整理するかの時代になっているということでしょう。

大手の塾でも、介護業界に進出するところがあって、
今までは先生と言われていた人が、
現場でオムツを交換するといったところもあるようです。

大きな魚は餌も大きいものが必要ですが、
残念ながらというべきか、
不幸中の幸いとうべきか
私の塾は小さいので、
個別指導で大手とは
差別化になっている皮肉な面があります。

そうはいっても
少子高齢化の波といった
この大きな流れを止めることは出来ないので、
自分なりに手を打ちつつありますが、
吉と出るか凶と出るか、
来年のおみくじが今から
楽しみなような、こわいような心持ちの
今日この頃です。

 

 

実は、私には二つの顔があります。
5時からオトコで学習塾、
5時前オトコで補聴器販売店をしています。

学習塾と補聴器販売店は
それぞれ別の場所で行っていますので、
そのことを塾の生徒や親御さんはどなたも知りません。

ひょっとして、
このコラムをご覧になっている方がいらっしゃると
驚かれることだと思います。

私には、一人の人間は
いろいろな職業を経ているよりも、
職人さんのように
一つの職業でやり通すほうが、
いいのではないか、という考えがありました。

ただ、自分自身を振り返ってみて、
アルバイトや正社員を含め、
いろいろな仕事に就いてきたためなのでしょうか、
ヒトから見ると、どう見えるのかわかりませんが、
一個の人間としては、全然違和感がありません。

 

補聴器販売店には
大学を卒業してから6年ほど勤めていました。
そして、退職してから
補聴器について外野の目で見てみると、
不満や誤解の多い状況に対し、
私がお役に立てることもあるのではないかと思いました。
少子化なので、
いろいろと動けるうちに動きたいという計算もありました。

また、戸田先生のあるセミナーの帰りに
ご一緒させていただいた方から、
お酒を飲みながら、
「人が知らないことを教えると云うことは、どちらも同じだよ」
と仰られたことに新鮮さを感じ、
そのことも後押しとなりました。

むしろ、この二刀流を生かして
来年の4月から、難聴者のための塾を始めたいと考えています。

家庭教師や塾で培った勉強を教えるテクニックと
難聴と補聴器に対する知識や経験をもってすれば、
まったく無謀なことではないと考えています。

補聴器や周辺機器といった、
難聴者に対する環境を整えた
学習環境もおいおいつくっていけると考えています。

ですので、もし大阪の幼児・小・中・高校生・社会人の方で
勉強したいという生徒さんがいれば、ご連絡ください。
当面無料で行いますので、
(ずっと無料は却ってよくないと思っています)お気軽にご連絡ください。

それにしても、人間は遠くまで飛べない生き物で、
同じところをグルグル回ってしまうものなのかもしれませんね。

「どうして勉強しなくちゃいけないの」
そういったわかりきった質問をする生徒がいます。

こういう生徒には
抽象的なことを言っても仕方がありません。
具体的な説明だと納得してもらえます。

思い起こせば、中学生の時、
私にはいつも、
クラスに一人は好きな子がいたのですが、
ある日、その中の一人が
国語の授業が始まってしばらくすると、
どういうわけだか私に
プリントの問題について質問をしてきました。

「しめた」と思った私は
黒板の前に立っている先生をよそに
女の子にマンツーマンで勉強を教え始めました。

先生も不思議なもので
いつも真面目な生徒には、
たまに不真面目になっても注意はしません。
こういったときには、
真面目保険が適用されるのです。

そうこうしているうちに
私が女の子に質問されたのは
1つだけだったハズなのに、
「これも大切だから」
「ココとココの内容が関係しているところだから、」
「いい問題をつくってあげる」なんて言って
一つしか質問されていないのに、
十以上の問題を出していました。
その結果、1時間の授業が終わるまで
その女の子と過ごしました。

「だから普段から勉強をしておけば、
授業中に誰からも文句を言われず、
自分の好きな女の子を独り占めできることもあるんだよ」

こういう話をしたあとは
みんなも勉強に身が入るようです。

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