先生と呼ばれて(山本理)

戸田ゼミコラムのアーカイブです。このコラムはすでに連載を終了されています。

2013年04月

学校と云ってもいろいろな学校があって、
色々な先生がいるけれど、
そのなかでも小学校の先生は
気苦労が多いに違いありません。

たとえば中学生は中学生で思春期だとか、
高校生は大学受験や就職を控えるなど
それぞれ大切な時期です。
ただ、彼らは
もう社会のル-ルを一通り知っていて
大人の会話と云うのでしょうか、
話が通じる部分がありますが、
小学生は違います。

大人のほうが
子供の世界に入っていかないといけません。
子供に合わせると云ってはなんですが、
先生がバカにならないといけないし、
私なんかも生徒にせがまれると
オンブや肩車、
はたまたプロレスごっこをするのです
子供は喜ぶものの、
大人の私にしてみると
「いい年して、こんなことしていて大丈夫かな、俺」
なんて思うわけです。

小学校の先生は
子供がケガをしないか、とか
ヨソ見している子がいないか、
授業中は気を張り詰めっぱなしでしょう。

中学生とか高校生になると、
コイツは真面目だとか、ダラシナイ奴だとか
子供同士でもなんとなくわかってきますが、
小学生の時は、
そんなことはわからないのが当たり前だし、
周囲の人間も
「どの子供も元気で、かわいらしい」
で、まだどんな風に成長するのか
楽しみにしている段階だと思います。

田中角栄は
『学校の先生の給料をもっと上げるべきだ』と
云って実行したそうですが、
塾をしている私なんかでも
学校の先生は
もっと優遇されてもいい職業だと思います。



チラシを自分で配っていると、
塾に来てくれている
生徒の有難さを感じます。
フランチャイズや
地元で50年も続いている塾とは違うので、
地道にやるしかないのでしょうね。
経費はかけないことにしているので
チラシは手作りで、色もいまどき白黒です。
そんなに風にしてケチっているからでしょうか、
反応は千三つどころではなくて、
何万三つのような気もします。

まあ、塾を選ぶ側の親御さんにしても、
あんまり塾が多いので、
どこに行くのか迷ってしまうのかもしれません。

けれども親御さんが求めているものと
ウチの塾のやり方にズレがあるのでしょうか、
生徒は毎年同じような人数で
右肩上がりに増えていくこともありません。
何か他の塾とは違った点を打ち出さなければ、
埋もれてしまいそうです。
そこで、来週から
新たな試みを始めようと考えています。
考えたことをすぐに実行できるのが
自営のいいところです。

自分で仕事をしていると
うまくいくのも自分のせい、
うまくいかないのも自分のせいで
納得出来ます。
だから、性に合っていると思いますが、
毎年のことながら、
私の舟は沈没しそうで、なかなかしません。
船酔いしそうで妙な気分です。

 

最近、父親のほかに、
現役の大学生の男の子と、大卒の女の子に
塾の仕事を手伝ってもらうようになりました。

2人とも『お上品』で
私の頭にあった先生像としての
ストライクゾーンのど真ん中に入っています。
ひと月にしても、わずかな時間しか
手伝ってもらえなくて、申し訳ないのすが、
それはそうとして、
頭を悩ませていることがあります。

『女の子って
どんな先生に教えてもらうのがいいのか』、
と云うことです。

成績を上げるのが、
生徒を増やす特効薬だとは思いますが、
気づけば、ウチの生徒は
男の子が7割から8割で、
女の子は数える程しかいません。

だから、私よりも
2人のどちらかに
教えてもらったほうがいいようです。

確かに女性の先生の場合は
授業が終わると、先生と生徒が
何やら女子トークをしています。、
同性のほうが心安いのでしょうね。

それに対して、
大学生はかわいらしい顔をしていて、『イケメン』です。
冷静に判断して、私なんかより
女の子は喜んで勉強するだろうなと思います。

実際に、塾を卒業したある女の子は
そのイケメン先生を見たいから、
先生のいる時間を教えてほしいと云う始末です。

やっぱりカッコいい人間はトクだと思います。
その一方で、以前、他の女の子からは
こんな意見をもらったことがありました。
「カッコ良かったら、勉強が手につかないから、
先生くらいが一番いいよ」

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