邱先生の『野心家の時間割』には
職住接近のススメが説かれています。
職場と住居が近ければ近いほど、
仕事に熱が入っている証拠である。
仕事に力を入れるなら、
職場の近くに家を買ったり、借りて済むのが良い、
と云った内容ですが、
私自身これを実行していました。
しかし、実行すると云っても私の場合は
少し違います。
塾の中で生活をしていたのです。
私自身、別に仕事に力を入れようと思って
始めたことではありませんでしたが、
確かにこれは便利です。
先ず、遅刻をすることはないし、
通勤時間もかかりません。
だから自然と仕事中心の生活になります。
ただ床の上で寝るのは敷物を敷いても
ちょっと寒いのが難点でした。
ワンル-ムの塾の中を指さして、
「ここに住んだらいやん?
お風呂はお風呂屋さんに行ったらいいし」と
冗談混じりでそんなことを
口にする生徒も時折いましたが、
「こんなところに住む人なんておれへんやろう」
なんて答えながら、
「丁度君の足元あたりが僕の寝床なんだけどなあ」
と心の中で呟いていました。
ホントのことは、純粋な子供たちには教えられません。
てっきりこんな生活をしていたのは
自分だけかと思っていましたが、
そうではなかったんですね。
『野心家の時間割』には
予備校を始めた先生が、仕事が軌道に乗るまで
ソファをベッド代わりにして
予備校の中で生活をしていたことが
書かれているので、
二番煎じになってしまったか、と
少々悔しい?思いをしています。